転売ビジネスやメーカー仕入れに比べると、クラウドファンディングはやるべきことがたくさんあります。
そのため、物販系のクラウドファンディングが初心者の方は、どのようにプロジェクトを進めるか不安な方もいるでしょう。
大事なことは、まずは一つひとつ実践してみることですが、なるべく不要なトラブルなくプロジェクトを成功させたいところです。
思わぬプロジェクトの失敗を防ぎ、高確率で成功するためには商品の選び方にある程度の基準を持った方がいいでしょう。
そこで、今回はクラファン初心者が注意すべき商品の選び方についてお伝えします。
【この記事を読むことで得られるメリット】
- クラウドファンディングでトラブルにならない商品の選び方がわかる
- 初心者が成功しやすい商品の選び方がわかる
炎上やクレームを防ぐための商品選びをする
物販系のクラウドファンディングで炎上やクレームを防ぐためにもっとも注意しないといけないことはリターンをしっかり行うことです。
要は、不良品の発生や発送遅延が起きないようにすることです。
クラウドファンディングは、プロジェクト終了後に生産することが前提なので納期に余裕があることが多いです。
しかし、それでも過去にリターン配送時にトラブルが起きた事例もありますし、そもそもプロジェクトが立ち上げられないこともあります。
Makuakeをはじめ、各クラファンサイトは国産品に比べると、輸入品に対する審査が厳しいところがあります。
これは、海外メーカー、特に主なリサーチ先となるKickstarterやIndiegogoなどの海外クラファンの実施メーカーは生産能力に不安のあるメーカーも存在するためです。
そのため、商品リサーチの時点で、生産能力に不安のあるメーカーを避ける必要があります。
詳細については、以下の記事で詳しくお伝えしています。
この記事で書いてある通り、特に初心者の方は海外クラファンのリターン配送済で一般販売ができているメーカーにアプローチすることをおすすめします。
特に一般販売を見据える場合は、低品質のリスクは非常に高く、マイナスレビューにすぐに反映されるので注意しましょう。
海外クラファン実施中のメーカー交渉は経験者向き
「まだ終了していないプロジェクトだがかなり支援を得られている。このようなメーカーに交渉してみてもいいか?」という質問がよくあります。
これについては、次の2点の理由から、初心者の方にはあまりおすすめしません。
- 商品が完成しないリスクがある
- 海外クラファン実施中(リターン完了前)は日本でクラファンできないので、日本でのクラファン実施が早くても数ヶ月後になる
特に初心者の方は経験を積むことが重要なことと、リスク回避の視点からプロジェクトが終了しているメーカーにアプローチすることをおすすめします。
ただし、やや経験者向きの方法ではありますが、数ヶ月以上待てるようであれば、進行中のプロジェクトへ打診して先行して独占契約を得るのはアリな方法です。
海外クラファンサイトを通じてメーカーにアプローチする際は、早い者勝ちになることがあるためです。
とはいえ、初心者の方は早めに経験を重ねた方がいいので、終了したプロジェクトを優先してリサーチするようにしましょう。
商品単価は最低10,000円以上で理想は30,000円以上
これも商品リサーチの話になりますが、「どれくらいの単価の商品がおすすめですか?」という質問があります。
これについは、商品単価が最低でも10,000円以上、できれば30,000円以上の商品がおすすめです。
10,000円以下の商品の方がたしかに多くの人に売ることができますが、それでもある程度は高単価にした方が有利にプロジェクトは進みます。
その理由を3点ほどお伝えします。
クラファンの支援者は価格を最優先にしていない
Amazonや楽天、メルカリでの物販に慣れた方は少し戸惑うかもしれませんが、クラファンで支援する方たちは、ある程度金銭に余裕のある方が多いです。
価格が購入の最優先事項になっている人は少なく、「欲しければ買うし欲しくなければ買わない」と支払った価格以上の価値を大切にします。
消費よりは自己投資に近い感覚です。
そのため、「日用品をより安くより早く手に入れたい」というAmazonや楽天とは違うので、ある程度高くても売れます。
商品単価が低いと広告費が捻出できない
単価の高い商品をおすすめするもうひとつの理由は、商品単価が低いと利益から広告費が捻出できない可能性があるためです。
物販系のクラファンは特に、集客のためにWeb広告をかける戦略を取ることもありますが、商品単価が安いからといって広告費はかかりません。
例えば、1つの商品を購入してもらうための広告費を3,000円としたら、どんな商品でも3,000円です。
商品単価30,000円の商品でも3,000円、3,000円の商品でも3,000円です。後者の場合は利益が出ません。
このように、ある程度は高単価の方が広告施策は取りやすくなります。
一般販売を考慮しても高単価の方がいい
一般販売を意識して商品選びをする際は、同カテゴリーなど似ている商品のAmazonや楽天での販売価格を参考にすることが多いです。
ただ、クラファンで出品する商品は他にはない機能や素材を持っていることが多く、少し相場を上げても大丈夫なことが多いです。
また、商品価格が安すぎると、今度は一般販売時に広告費用を捻出することが難しくなります。
これはAmazonで販売する場合でも、自社ECサイトで販売するときでも同様です。
そのため、できれば高単価の商品を選ぶようにしましょう。
アリババやタオバオで類似商品がない商品を選ぶ
クラファンで出品できそうな商品を見つけた際は、アリババやタオバオで類似商品がないか一応確認するようにしましょう。
クラファンで完結する場合はとにかく、一般販売を見据える場合は、すぐに真似されない商品を選ぶようにしたいところです。
安価な類似品が大量に出回るようなことになれば、高単価で売るのが難しくなるためです。
特に一般販売の価格は、一定期間はクラファン価格より下げてはいけないという決まりがあるので、安価な類似品が出回ることになると厄介です。
これは平たく言うと、避けるべき商品は「中国人に真似されやすい」商品で、真似されやすい商品は、すでに似た商品が出回っていることが多いです。
そのため、アリババやタオバオで類似商品が出回っていないか確認するようにしてください。
さらに、アリババやタオバオで類似商品が出回っているような商品は、そもそもクラファンで新規性のない商品として審査でNGとされることが多いです。
新しいモノ好き、必要であれば買うという姿勢のクラファン支援者から見ても、他と酷似のモノを見てもまったく刺さらず、売れないので注意しましょう。
海外クラファンの支援金額はあくまで目安と考える
海外クラファンで成功した商品で国内のクラファンサイトでプロジェクトを立ち上げるとき、支援金額がどれくらいの商品を選ぶかという質問がよくあります。
基本的には、海外クラファンの支援金額が多ければ国内でも成功する確率は高くなりますが、狙っているセラーも多くなります。
そのため、メーカー交渉の際は、相手も強気の姿勢で交渉してくることがあります。
例えば支援金額が10万ドル(約1200万円)を超えてくると、かなりライバルが多くなります。
そのため、支援金額が5万ドル(約600万円)以上、場合によっては1~3万ドル(約120~360万円)の商品もチェックするようにしましょう。
ここで注意したい点は、相関関係はあるものの、海外クラファンで売れた商品=国内クラファンで売れる商品とは限らない点です。
海外クラファンで10万ドルを超えた商品を日本に上陸させても売れないこともありますし、逆に1万ドル程度だったのが日本で大爆発することがあります。
そのため、
- 日頃からMakuakeやGREEN FUNDINGの売れ筋商品をチェックする
- 自分自身が「面白いアイディアだな」「こんなのが欲しいな」と思えるか
といった視点も大事にして、支援額だけで判断せずに総合的に判断しましょう。
特に海外では大ヒットしても初心者の方にはおすすめできないカテゴリーもあるので、詳しくは以下の記事をご覧ください。
■古い商品(3年以上前など)を見つけたときの判断基準
海外クラファンサイトでリサーチしていて、爆発的に大ヒットしたが、よく調べてみたら古い商品だったということもあります。
支援金額だけでなく、商品によってはプロジェクトの時期もチェックした方がいいです。
家具、インテリアなど商品寿命が長い商品であれば問題ありません。
ただし、ガジェット系などすぐに次世代モデルが出てくるようなカテゴリーは厳しいので注意しましょう。
【まとめ】最低限の注意点だけ把握してあとは実践してみる
以上、クラウドファンディングで初心者の方が注意したい商品選びの基準についてお伝えしました。
今回お話したことで炎上やクレームに繋がるリスクは極限まで抑えられますし、大きな支援も得られやすくなります。
あとは、経験を蓄積していくだけなので、どんどん実践して力を付けていきましょう。
なお、本記事でも少し紹介した物販クラファンについては、無料相談を随時受け付けています。興味のある方はお問合せフォームより気軽にご連絡ください。