クラウドファンディングは、新商品やOEM商品、日本未発売の商品を出品することができます。
既製品を販売できない点が、Amazonや楽天のような一般的なECサイトと違うところです。
また、クラウドファンディングで商品を買う消費者の層も、Amazonや楽天とは違う傾向があります。
これらを踏まえて、クラファンでどんな商品が売れるのか、そしてどんな商品が売りづらいのかということをお伝えします。
【この記事を読むことで得られるメリット】
- クラウドファンディングで成功する商品の傾向がわかる
- クラウドファンディングの定番の商品がわかる
- 初心者にはおすすめできない商品がわかる
売れそうな商品を見つける原理原則
冒頭でもお伝えしましたが、クラウドファンディングで売れ筋のカテゴリーはあります。
ただ、カテゴリーありきで考えるよりは、次にお話するようにリサーチの原理原則となることを知っておくことの方が重要になります。
類似の商品にはないベネフィットで差別化できること
大前提として、クラウドファンディングで売れる商品は、Amazonや楽天で販売中の類似商品と違う付加価値を感じられる商品です。
新商品でなければ販売できないクラウドファンディングですが、そもそも既製品と違いを感じなければ売れません(プロジェクトの審査でもNGとされる可能性大です)。
具体的には、
- 機能面:「パワフル」「壊れない」「水に濡れても大丈夫」「高温でもOK」等
- 素材面:「軽い」「丈夫」「伸び縮みする」「破れない」等
と、機能か素材のベネフィットで類似商品と差別化を図れる商品を選ぶようにしましょう。
支援者(消費者)の悩みを解消するなど、付加価値を感じてもらうことが何よりも重要です。
クラファンの消費者で多いのは30~40代男性
クラウドファンディングを通じて商品を購入する層で多いのは、30~40代、比較的お金に余裕のある男性です。
そのため、クラウドファンディングは女性よりも男性に受ける商品が多いところがあります。
クラファンといえば、すでにAmazonや楽天で販売されている同カテゴリーの商品よりも高単価なことが多いです。
しかし、クラファンで商品を購入する層は、多少高額でも既製品にはない付加価値や魅力を感じたら購入してくれる層です。
ただ、最近は女性の消費者も徐々に増えてきており、今後も増えてくると考えられます。そのため、必ずしも男性にターゲットを合わせなければいけないわけではありません。
女性ターゲットでも最近は大きな支援を得た商品は増えてきています。女性向き商品についても、類似商品とは違う消費者のベネフィットがあるかどうかが重要になります。
なお、クラウドファンディングで商品を買う層と、Amazonや楽天で商品を買う層の明確な違いについては、以下の記事をご覧ください。
基本は海外クラファンのヒット商品で日本でも売れ筋の商品を選ぶ
海外メーカー仕入れでクラウドファンディングをするなら、海外のクラファンサイトでプロジェクトが成功した商品をリサーチするのが一番です。
達成額が大きい商品ほど狙っているライバルが増えますから、初心者の方は達成金額が100万~300万円(1万~3万ドル)くらいの商品を狙います。
ただ、海外と日本人ではニーズが違いますので、海外で売れた商品が日本で売れるとも限りません。逆に海外でいまいち売れなかった商品が日本ではヒットすることもあります。
そのため、MakuakeやGREEN FUNDINGのようなクラファンサイトで売れ筋商品の傾向をつかむことも必要です。
自分の興味のある商品カテゴリーを選ぶ
他の物販と違い、クラウドファンディングでは自分で商品ページを作る必要があるため、自分で商品の魅力を把握していないといけません。
あと、これはクラファンのデメリットでよく言われることですが、クラファンのプロジェクトはタスクが多く、リードタイムが長いです。
そういったことを考えると、「こんなのが欲しい」など自分の興味のある商品カテゴリーであればモチベーションが維持しやすいところがあります。
商品の魅力を考え、プロジェクト終了まで長く関わるクラファンでは、「面白い」と感じられるかどうかがかなり重要になります。
もちろん、モチベーションが維持できれば興味のあるカテゴリーにこだわる必要はありません。
いくら興味があるからといって、クラファンでは売りにくい商品は初心者の方は避けた方がいいでしょう。
クラウドファンディングで売りやすい定番の商品カテゴリー
それでは、クラウドファンディングで比較的売れやすい商品をいくつか紹介します。MakuakeやGREEN FUNDINGで、下記カテゴリーに関連するキーワードで様々検索してみてください。
日々海外クラファンサイト(kickstarter、Indiegogo等)のリサーチをしたり、日本のクラファンサイトを(Makuake、GREEN FUNDING等)をチェックしたりすることで、より深いレベルでわかってきます。
ここで紹介したカテゴリーは、比較的競合が多いレッドオーシャンも含まれます。
競合の多い商品については、「類似商品とは違う消費者のベネフィットのある商品」という視点を忘れないようにしてください。
また、ここに紹介したカテゴリーでなくても大きな支援を得られることはあるので、日々のリサーチを忘れないようにしましょう。
あまり多くの人が扱っていないような魅力的な商品が見つかれば、大きなチャンスです。
ガジェット系
比較的30~40代の男性が好きそうな商品カテゴリーで、パッと思いつく商品カテゴリーのひとつがガジェット機器です。
競合の多いジャンルで、思ったように支援が集まらなかった商品も多いです。
どのような商品が売れて、どのような商品が売れなかったかを分析すると、やはり類似商品にはない魅力が1~2個はあります。
ガジェットの場合は、先ほどお伝えした技適やPSE法の認証が必要な商品もあるので注意してください。
アウトドア用品
アウトドア用品も、クラウドファンディングには相性のいいジャンルです。
比較的お金に余裕のある30~40代の男性であれば、アウトドア用品のニーズはかなり高いです。
もちろん、競合の多いジャンルではありますが、アウトドアが好きな人であれば「こんなのが欲しかった」と思えるようなワクワクする商品も多いです。
楽しみながらいろいろ探してみてください。
アパレル系
アパレル系もクラファンでは定番のカテゴリーですが、後述するようにデザイン性、ファッション性だけに訴求した商品はあまりおすすめしません。
例えば「濡れない」「汚れない」「軽い」「靴擦れしない」などの機能や素材面での訴求や、類似商品にはない付加価値を付けた商品が売れています。
デザインがいいものより、どれだけ使い心地やいいか、便利かといった観点でリサーチするようにしましょう。
健康・美容系
ダイエット、トレーニング系の器具や、肩こりや腰痛を楽にしてくれるようなモノ、睡眠の質が上がる枕など、身体の悩みを解消してくれる商品も定番です。
これらの商品は、消費者の悩みを解消してくれるところに訴求しやすいため、ベネフィットを比較的訴求しやすいところがあります。
※ただし、薬機法の広告規制で、病気や症状の効果効能を謳った表現はできません。
健康・美容系に限ったことではないですが、「悩みを解消してくれる」というのは商品の訴求では重要なポイントです。
キッチン用品
キッチン用品もクラウドファンディングでは定番です。
キッチン用品も、今までとは違う機能や素材で訴求したり、既存の商品で不便だったことを解消できたりするポイントがあればおすすめします。
クラウドファンディングで初心者にはおすすめしない商品
必ずしもNGというわけではないですが、以下の商品は日本のクラファンでは売りづらいので要注意です。
クラファンで出品する商品については、機能や素材の差別化や、消費者の悩みを解決したり欲求を叶えたりすることを第一に考えましょう。
SDGs サスティナブル商品
海外のクラウドファンディングでは大きな支援を得ていることが多いサスティナブル商品は、日本のクラウドファンディングではなかなか売れません。
今ではSDGsやサスティナブルも浸透してきたとはいえ、機能や素材にベネフィットを感じなければ買おうと思わないためです。
そのため、サスティナブルを全面的に押し出しているような商品は、日本のクラウドファンディングではなかなか支援を得られません。
ただし、サスティナブル商品がまったくだめということではなく、支援者に商品のベネフィットを伝えてニーズを喚起すれば十分支援は得られます。
サスティナブル商品を見つけた場合は、商品を使う人がどのようなメリットを得られる商品なのかを考えるようにしましょう。
発展途上国サポート系
これも、先のサスティナブル商品と同様、まったくだめではありませんが、支援者がベネフィットを感じる商品でなければ支援額は集まりません。
SDGsにしても発展途上国サポートにしても、一見するとクラファンと相性が良さそうですが、消費者のニーズが何より大事です。
開発秘話で共感を得るのも重要ですが、何よりも商品の魅力を伝えることが重要です。
訴求ポイントがデザインのみ
デザイン性を強調して、機能や素材のベネフィットがあまり強調されていないような商品は、商品の魅力を感じ取ってもらえず、なかなか売れません。
どちらかというと、どのカテゴリーでもデザイン性については副次的なメリットになることが多いです。
人と違うデザインで所有満足感を訴求しても、なかなか支援は集まりません。
トレンドに乗った商品
トレンドに乗った商品は、おすすめとも言えますが、おすすめできないとも言えます。
例えば季節的にトレンドがあるような商品であれば、タイミングに合わせてプロジェクトを開始するなど、タイミングは要注意です。
また、コロナ関連など一過性のトレンドの場合は、過去にリサーチして大ヒットとしたとしても、今はそんなに売れない可能性があります。
大ヒットした商品でも、一時的な時流に乗ってヒットしたものでないか見極めるようにしてください。
【まとめ】機能や素材で差別化を図れる商品を探そう
以上、クラウドファンディングでどんな商品が売りやすいか、売りづらいかという点についてお伝えしました。
クラウドファンディングでもっとも大切なことは、
- 機能や素材で類似商品と差別化できること
- 消費者の悩みを解消したり欲求を叶えたりすること
この2点です。
ふだん国内外のクラファンサイトでリサーチするときも、この観点でチェックするようにしましょう。
これができるようになると、クラファン定番の商品カテゴリーでも類似商品と差別化でき、ヒットしやすくなります。
なお、物販クラファンについては、無料相談を随時受け付けています。興味のある方はお問合せフォームより気軽にご連絡ください。