せどり、転売、メーカー仕入れ、クラウドファンディング……いずれにしてもビジネスが軌道に乗ると、多くの人は外注化を検討するようになります。
外注化のメリットは、当然ながら外注することで作業を効率的に進め、自分の時間負担を軽減させながら売上を拡大できることです。
逆に外注化でよく言われるデメリットとしては、次のようなものです。
- 外注費がかかり利益が減ってしまう
- 外注さんの教育や管理、マニュアル作成に時間がかかる
- ノウハウを盗まれてしまう
今回は、せどりなど物販外注化でよく言われるデメリットと、その打開策についてお伝えしたいと思います。
【この記事を読むことで得られるメリット】
- 外注化のデメリットやリスク、その打開策がわかる
- 失敗しない外注化のポイントがわかる
【打開策①】外注費がかかり利益が減ってしまう
せどり・物販に限った話ではないですが、当然ながら作業を外注しようとしたら外注費がかかって利益が減ってしまいます。
そこで外注化には大きく分けて2つの考え方があります。
- 利益が増えてきたら外注する
- 利益が増える前から外注する
前者は、まずは自分でやってみて理解してみて、利益が増えてきたら外注するというものです。
一見すると堅実な方法ですが、なかなか外注化に踏み切れず、すぐに自分の作業限界に達してしまう人もたくさんいます。
後者は、「自分ではできないこと」「自分でなくてもできること」を早い段階で外注化します。
まだ物販を始めたばかりの初心者という段階で、すでに外注化してしまうのです。
売上が十分でない段階で外注を始めるので、最初は外注費で利益がほとんど残らないこともあり得ます。
しかし、早い段階で実践することで物販のスキルアップと外注化のコツを同時につかんで挽回し、早く利益を拡大することができます。
両者ともに一長一短あるので、外注化を検討するタイミングは人それぞれかもしれません。
ただ、ここで意識してほしいのは、作業の時給単価です。
「自分ではできないこと」「自分でなくてもできること」に時間をかけてしまうと、どうしても時給単価は下がってしまいます。
これらの作業は外注さんに助けてもらって、「自分でないとできないこと」だけに集中していきましょう。
外注化を検討する際は、外注費がいくらかかるかも大事ですが、必ず時給単価を意識するようにしてください。
【打開策②】外注さんの教育やマニュアル作成に時間がかかる
ただ、時給単価を上げたいと思ったら、外注さんに作業内容を理解してもらってスムーズに働いてもらうことが必須です。
しかし、最初は外注さんの教育や管理、マニュアル作成にある程度時間がかかります。
そのため、特に優秀な方ほど「自分でやった方が早い」と考えがちなのですが、これでは作業量の限界点を超えられません。
作業量を理由に売上が頭打ちになっているようであれば、教育やマニュアル化に少し時間がかかることを前提に外注するしかありません。
ただ、なんでもかんでも外注化するべきか、というとそんなことはありません。
どんな外注さんを選ぶか明確にしておく必要があります。
外注さん選びがうまくいけば、作業内容を伝えることにストレスがありませんし、時間もかかりません。
「外注さんの教育に時間がかかる」というのは、外注さんを選ぶ段階である程度解決できます。
詳しくは以下の記事をご覧ください。
【打開策③】ノウハウを盗まれてしまう
最後に、外注化のデメリットでよく言われることのひとつに、「ノウハウが盗まれてしまう」というのがあります。
しかし、この「ノウハウが盗まれてしまう」は、そもそも半分正解で半分間違いくらいの印象です。
そもそも、すぐに盗まれてしまうようなノウハウはいかがなものか? と思うためです。
せどり・転売の外注化
Amazon販売を例にして、せどりや転売でランサーズやクラウドワークスで外注する作業というと、概ね以下のようなものです。
- 仕入れ先を見つけるリサーチ作業
- 商品の仕入れ
- 商品のFBA配送
この中で多くの方がノウハウを盗まれてしまうのではないかと不安になるのが、最初のリサーチ作業です。
せどりや転売のルールは至ってシンプルで、2つのプラットフォームで価格差のある同一商品を見つけて、安いところから仕入れて高いところに売るだけ。
メーカー仕入れのような交渉力も必要なければ、クラウドファンディングのような商品を販売する力も必要ありません。
仕入れの際の商品リサーチで、勝敗が90%以上決まってしまいます。
全体の90%を占めるノウハウを無料で公開して教育するわけですから、外注さんは仕事しながらせどりのノウハウを覚えてしまいます。
その結果、外注さんが真似して自分と同じような商品を仕入れることになれば、相乗り出品者が1人増えて価格競争が起こりやすくなります。
これが、「せどりを外注化してノウハウを盗まれたくない」と言われる理由です。
しかし、せどりをやっている人が一番時間を取られ、悩んでいるのがリサーチです。
リサーチ地獄から抜け出したいのに、ノウハウが盗まれるから外注できない……。このような堂々巡りになってしまいがちなのです。
クラウドファンディングの外注化
物販クラファンで外注化する作業は、概ね以下のようなものです。
タスクが多いクラウドファンディングは、外注化する作業を細分化すると数が多くなります。
- クラファン商品リサーチ
- 海外メーカーとの交渉の翻訳・通訳(独占契約締結含む)
- クラファンLP作成
- 事前集客・SNSマーケティング
- クラファン終了後のリターン配送
仕入先のリサーチでほとんど決まるせどりと違い、クラファンでは様々なタスクをこなす必要があります。
商品リサーチだけできてもクラファンは成功するわけではなく、メーカーとの交渉や関係性、商品の販売力も重要です。
そしてクラウドファンディングは、単純作業だけでは成り立たず、思考することも多く、真似しようとしてもなかなかできません。
クラファンの商品リサーチも、ただ単に商品価格や支援金額を見ているだけではありません。
日本でも売れそうかどうか、そもそも売って大丈夫なのか(輸入規制や規格など)など様々なことを検証します。
一連の作業を外注したくらいでは、クラウドファンディングのノウハウはなかなか真似されることはありません。
外注して盗まれるノウハウはビジネスとして成立するか?
そもそも作業を外注して、すぐにノウハウが盗まれるビジネスというのは、次の3つが成り立っています。
- ほとんど単純作業で誰でも簡単に取り組める
- 人によって答えが変わらず誰でも同じ結果となる
- 商品を売る際に何も考えなくていい
もうお分かりかと思いますが、楽にお金を稼げるビジネスに見えて、誰でもできてしまうのでライバルが群がった結果稼げないビジネスになるのです。
「簡単な儲けほど難しい」と言えるビジネスモデルが果たして長続きするのか? と言われればかなり疑問です。
外注化を考える際に「このノウハウを盗まれたら困る」と感じるならば、そのビジネスをこれから続けるかどうかを考え直した方がいいかもしれません。
【まとめ】自分の時給単価を意識しよう
以上、せどりなどの物販の外注化のデメリットと打開策をお伝えしました。
大事なことは、自分の時給単価を意識して「自分でできない、やらなくていい作業は誰かに助けてもらう」という意識を持つことです。
そして、失敗しない外注さん選びをすれば、教育やマニュアル化にかかる時間を減らすことができます。
あとは、「外注したらノウハウを盗まれる」という懸念ですが、そもそも作業を外注しただけで盗まれるビジネスが、ビジネスとして長続きするか考える必要があります。
「自分でやった方が早い」と考えるのではなく、「誰かに助けてもらおう」と思って積極的に外注化にも取り組んでいきましょう。
なお、物販クラファンについては、無料相談を随時受け付けています。興味のある方はお問合せフォームより気軽にご連絡ください。