スタート時点で支援を集めることが重要なクラウドファンディングは、スタート前に多くの方にプロジェクトを知ってもらう必要があります。
スタート前の拡散は必ずしも必要ではないですが、スタートで失敗すると、終了まで支援を集めるのが難しいです。
プロジェクトを有利に進めるために、事前の拡散はした方が良いですが、その方法の1つがプレスリリースです。
プレスリリースとは、新商品や新事業の情報など報道機関を利用して発信することで、クラウドファンディングでもよく使われます。
プレスリリース以外にもプロジェクトの拡散方法はたくさんあり、どのタスクを優先させるかは考えないといけません。
ただ、PRTIMESでも@pressでも、1回3~5万円程度で配信できるので、検討の余地はあります。
そこで今回はプレスリリースの書き方のポイントについてお伝えします。
【この記事を読むことで得られるメリット】
- 記者に選んでもらえるプレスリリースの書き方がわかる
- クラウドファンディングのスタートから支援を集めやすくなる
プレスリリースの仕組みと歴史的背景
プレスリリースは、これまで多くの企業で行われてきた方法です。
ただ、多くの方が何となくイメージするのが、報道機関にFAXしたり記者クラブに投げ込みをしたりする方法ではないでしょうか?
これは今でも行われていますが、この投げ込みの量が各報道機関で膨大なので、大企業でもない限り記事として取り上げてもらう確率は低いものがありました。
今では投げ込みの他、大企業を中心にプレスリリースを自社HPに掲載することが一般的ですが、それでも報道機関に取り上げてもらう確率は高いとは言えません。
特に、私たちのように購入型クラファンの場合は、投げ込みや自社HP掲載では、マスコミの目を引く可能性は低く、効果があまり見込めません。
そこで、購入型クラファンでは一般的にPRTIMESや@pressのような配信サービスを利用することが一般的です。
PRTIMESや@pressを利用することで、記者にリリース内容を届けるだけでなく、
- 配信サービスのサイトに記事を掲載
- 提携メディアに記事を転載してもらうことができる
と、自社のプレスリリース運営ではできないようなメリットがあり、報道機関だけでなく一般ユーザーの目に触れる機会が増えます。
例えばPRTIMESの場合は、以下のように報道機関や一般ユーザーの目に届くことになります。
※PRTIMESより転載
ただ、当然PRTIMESや@pressを利用する企業は多く、やはり毎日のようにプレスリリースは配信されています。そのなかから記者さんが取り上げるのはごく一部です。
ということは、どちらにしろ、記者さんに興味を持ってもらえるプレスリリースを書く必要があることには変わりません。
記者さんの目を引くプレスリリースの8つの書き方
プレスリリースで大事なことは、「記者さんに向けて書く」ということです。
他の拡散方法や広告配信では、「支援者(購入者)に向けて」という視点となるため、その点が少し違ってきます。
そこで、記者さんの目を引くプレスリリースの書き方についてお伝えします。
広告色を強く出しても無意味か逆効果
記者さんは毎日のように膨大なプレスリリースに触れるので、やはり興味を持ってもらうにはタイトルやリード文で「お!」と思ってもらうことが重要です。
ただ、ここで気を付けたいのは、先ほど違うように、プレスリリースの対象は記者さんであって、支援者ではない点です。
支援者にとってのベネフィットを表現する必要はありますが、記者さんには広告色を強く出してもなかなか興味を持ってもらえません。
むしろ煽りが強いなど、広告色が大きく出てしまうと、記者さんの印象はマイナスになる可能性があります。
記者さんが取り上げたいのは広告ではなく、記事です。商品を欲しいと思えるかどうかよりも、ニュースになるかどうかを見られていることに注意しましょう。
広告色は出さないまでも支援者のベネフィットは表現
そうは言っても、記者さんがどんなネタを探しているのかと言えば、クラウドファンディングで言えば「読者(支援者)が欲しいと思えるネタ」です。
つまり、「支援者に向けて書く」という視点は共通しています。
そのため、強い広告色が敬遠されるとは言っても、支援者にとってのベネフィットは表現した方が良いでしょう。
過去のPRTIMESなどのプレスリリース記事を見ても、支援者側のベネフィットを意識していることが伺えます。
少し難しく感じるかもしれませんが「嫌らしくなく支援者に訴求する」という感じでしょうか。
タイトルを見ただけである程度商品内容やベネフィットを表現しつつ、客観的な事実をもとに、大げさな言い方や無駄な表現なく書いていくようにしましょう。
商品に対する想いや開発秘話を書く
プレスリリースでは、単調な説明文になってしまうと、記者さんに興味を持たれません。
これはクラファンLPでも同じことが言えて、重要なことは読者にとって有益な情報、面白い情報になっているかどうかです。
そのためには、読者にとってのベネフィットを示すことと、商品に対する作り手の想いや開発秘話を示すことです。
奇をてらった文章にしなくて良いので、なぜ自分がこの商品を世に出したいのか? 社会にどんなことを提供していきたいのかを書くと、興味を引きやすくなります。
社会的背景を書く
今回クラウドファンディングで提供する商品が、なぜ人に必要なのか? どんな悩みや課題があって、どう解決してくれるのか?
このようなことが端的に伝わるようにしましょう。
特に時代に合った社会の関心度が高いテーマであるほど、記事にしてもらう確率は高くなります。
5W1Hの型でわかりやすく伝える
5W1Hを聞いたことがある方も多いと思います。
- When(いつ)
- Who(誰が)
- Where(どこで)
- What(何を)
- Why(なぜ)
- How(どのように)
記者さんが内容を把握しやすいようにプレスリリースを書くには、この5W1Hの型を使ってみると良いでしょう。
プレスリリースの全体像を素早くつかめるので、記者さんが興味を持ちやすくなります。
写真、動画をフル活用する
クラファンLPを作成する場合も一緒ですが、プレスリリースでも写真、動画の素材はフルに活用しましょう。
クラファンLPでは、どちらにしても商品の魅力を伝えるための写真、動画を用意しなければなりませんから、プレスリリースでも活用してください。
PR TIMESによれば、文中に画像が1枚の場合と、画像が9枚のプレスリリースでは読了率が1.7倍違うというデータがあります。
プレスリリースの配信サービスでは、写真や動画をアップロードできる場合がほとんどですから、必ず掲載するようにしましょう。
記者さんは何も手を加えずに記事にしたいと考えるため、写真については解像度に注意してください。
記者さんの調査が不要なほどエビデンスを示すこと
記者さんが「記事にしたい」と思う要因は、興味関心だけではありません。
プレスリリース内容にエビデンスが十分示されているかどうかも、記者さんはチェックしています。
当然、間違ったことは報道できないので、記載されているデータ、メカニズムには十分なエビデンスが求められます。
もしエビデンスが不十分であれば、記者さん自ら検証して、調査しなければ記事にすることはできません。
情報鮮度が求められる報道で、時間がかかることは敬遠したくなるものです。
そのため、プレスリリース記事を書く際は、エビデンスをしっかりと示すようにしましょう。
一部の人しか知らないような専門用語は避ける
プレスリリースでは、一部の人しか知らないような専門用語を出すのもお勧めしません。
記者さんは、たぶん頭が良いから分かってくれるし、調べてくれるだろうということはありません。
記者さんの興味を引くことはできませんし、記者さんが用語について調べる手間が出てきてしまいます。
難解な専門用語を使うデメリットは大きいので、誰でも理解できる言葉で言い換えるようにしていきましょう。
どうしても専門用語が必要な場合は、補足を入れるようにしてください。
【まとめ】記者さんに取り上げられるプレスリリースを書こう
以上、クラウドファンディングのスタートダッシュで成功するためのプレスリリースの書き方をお伝えしました。
クラウドファンディングのスタート前の拡散方法は他にもあり、タスク量を考えてプレスリリースを書くかどうか考える必要はあります。
ただし、クラファンLPの作成などで使用した素材(画像、動画など)をプレスリリースでも使うこともできます。
そのため、一から作り上げる必要もないので、プレスリリースを検討してみても良いでしょう。
クラファンのスタートダッシュについては、以下の記事も参考になります。
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