クラウドファンディングで支援を集めたいが、面白い企画を考えることはできないか?
クラウドファンディングというと、どこか誰にも思いつかないユニークなアイディアが必要と思われがちです。
しかし、購入型クラウドファンディングで支援を得るには、ユニークさや新しさも大事ですが、支援者のニーズがなければ支援が得られません。
そこで、今回は購入型クラウドファンディングの面白い企画の考え方についてお伝えします。
【この記事を読むことで得られるメリット】
- プロジェクトの面白い企画、リターンの考え方がわかる
- 支援者が欲しいと思えるリターンの作り方がわかる
ターゲット層を明確にする
クラウドファンディングではよく言われることですが、ターゲット層を明確にするのは重要です。
そして、ターゲット層に合ったリターンを設定し、一貫性を保つのがポイントです。
クラウドファンディングの場合、「〇〇をしたい」「〇〇を広めたい」と自分の想いが先行しがちですが、重要なのは起案者の想いより支援者のニーズです。
具体的には、どのプロジェクトにしても、次のように支援者層は考えておきましょう。
- 性別
- 年齢
- 住まい
- 家族構成
- 趣味
- 好きなテレビや動画、雑誌、Webサイト
- 年収
- お金の使い方
- プチプラ志向か高級志向か?
- ターゲットはどんなことに悩んでいるか?
- ターゲットはどんな欲求を満たしたいか?
- ターゲットは既存の商品にどんな不満を抱いているか?
- ターゲットはどんな体験をしたいか?
- ターゲットはどんな思い込みがあるか?
ターゲットが外れると、ニーズのないリターンを提供することになるので、支援が得られません。
面白い企画とは、奇抜で斬新というよりも、支援者が「何それ? それは体験してみたい」と思えることです。
ただ、クラウドファンディングはあくまでテストする場でもあり、リスクはないので試してみるのはありでしょう。
ターゲットを変えてみる
ターゲット層を明確にするのもいいですが、ターゲット層を変えて、既存の商品・サービスを改良するのもいいでしょう。
これは物販系を中心に、購入型クラウドファンディングでは比較的多い手法で、例えば「キャンプ専用の歯磨き」といったものです。
飲食店やイベント系でも、これまで一般消費者向きのサービスだったものを高級志向に変えると言ったこともできます。
特にクラウドファンディングでは、新たなターゲット層を取り込んでみるといった挑戦もしやすいプラットフォームです。
そのため、新たな顧客層を取り込むために、少しターゲットをずらしてみるのもいいでしょう。
クラウドファンディングでは、少しマニア向きにターゲットを絞ってもいいくらいなので、様々なターゲットを出してみてください(ボツにするかどうかは後で考えればOKです)。
既存商品の常識を破壊する
ターゲットとなる支援者が求めていることを明確にするのが前提になりますが、既存商品の常識を破壊するような商品・サービスを提供するのもいいでしょう。
例えば「ずぼらな財布」「出さない財布」といったものです。
「〇〇とは、△△なものだよね」⇒「△△のない〇〇があれば欲しいかな」
「〇〇とは、△△がないよね」⇒「△△のある〇〇があれば欲しいかな」
と既存の常識や思い込みの裏を突くようなリターンがあると、支援者は興味を持ちやすいです。
もちろん、言葉遊びみたいになってしまって、奇抜でニーズのない商品ではもちろんNGです。
「だったら□□でいいじゃん」と代替の商品・サービスで良いと思われてしまってもだめです。
支援者のニーズをしっかりと考えることを前提に、面白い企画を考えるようにしましょう。
クラウドファンディング限定のリターンを提供する
クラファンでしか手に入らない限定リターンや、割引価格のリターンを用意するのはクラファンでは鉄板のパターンです。
例えば物販系であれば、同じ商品であっても、割引率に応じてリターンを設定します。
飲食店では、新しいコース料理を安く提供したり、クラファン限定のメニューを追加したりするものです。
こういったお得なリターンを用意するのは、プロジェクト開始当初から多くの支援を得るためです。
人数を限定することによって、お得なリターンほど早い者勝ちになるので、スタート初期から支援が集まり、結果賑わい感が出て、ますます支援が集まります。
なので、通常より+αの価値のあるリターンを作ってもいいでしょう。
特に飲食店のようなリピートすることが前提の商品・サービスの場合は、固定ファンをつかむきっかけにもなります。
しかし、赤字にならないように、利益率には十分注意しましょう。
一方で、お店を1日貸切にできる権利や、VIP待遇のあるチケットといった高額の商品も入れておくことも検討してください。
1人でも支援があることで、支援額を大きく伸ばすことができるためです。
このように価格設定だけでも考えると、様々なリターンのアイディアが湧いてくるでしょう。
業種ごとのリターンのパターンを把握する
面白い企画を考えると言っても、何もない状態からアイディアを考えるのは難しいです。
アイディアを考えるには、他の類似の業種のリターンで何があるかをリサーチしてみます。
例えば、物販系であれば商品は1つですが、割引率に応じたリターンがあったり、セット販売したりしているケースが多いです。
飲食店であれば、大きく分けて店舗内のサービスと、自宅で楽しめる商品の2つに分けられます。
【店舗で利用】
- 割引券
- 会員権
- お店を貸切にできる権利
- イベント開催ができる権利
- イベントに呼べる権利
- VIP待遇の権利
【自宅で利用】
- 飲食店のメニューの材料を届ける
- 飲食店に関係するお酒を提供する
- プロジェクトに関係するグッズを販売する
- 直伝のレシピ集を販売する
このように、面白い企画を一から考えなくても、参考になるプロジェクトはたくさんあります。
そのなかで、自分のプロジェクトに合うリターンを考えるといいでしょう。
ただ、真似するだけでなく、どうしてそのようなリターンを設定したか、そして支援者のニーズがあるのかは検討しましょう。
ワクワクする体験型のリターンを提供する
物販系のクラウドファンディングでは該当しませんが、飲食店やイベント系のプロジェクトで検討したいのが体験型のリターンです。
例えば飲食店のプロジェクトでは、会員権やコース料理の飲食券、持ち帰り品などが思いつくところです。
もちろん、こういったリターンを考えるのも大事ですが、案外イベント系のプロジェクトでは体験型も多いので検討の余地があります。
- 〇〇作りを体験しませんか?
- 1日店長ができる権利
- 収穫体験
といったリターンをご覧になった方もいるのではないでしょうか?
なかには、一緒にスタッフとして働くことができる権利を提供しているプロジェクトもあります。
「お金払って働くのか?」となるだけのリターンではNGなので、体験価値の高いリターンにすることがポイントです。
リターンの原価を抑えることができるメリットもありますし、体験を共有することで固定ファンも付きやすくなります。
【まとめ】支援者が欲しいと思える面白い企画を考える
以上、クラウドファンディングの面白い企画の考え方について解説しました。
購入型クラウドファンディングには、物販系、イベント系、飲食店など様々な商品・サービスがありますが、いずれでも言えることなので、ぜひ参考にしてください。
なお、物販系のクラウドファンディングについては、特に海外の新製品は、いかに面白い商品を見つけるかが重要です。
詳しいことは以下の記事をご覧ください。実際に面白い商品の事例も紹介しています。
購入型クラウドファンディングのなかでも物販に特化したことは拙著「物販×クラウドファンディング実践大全」に詳しく掲載しています。
物販系のプロジェクトを立ち上げようという方は、ぜひご覧ください。
また、物販クラファンについては、無料相談を随時受け付けています。興味のある方はお問合せフォームより気軽にご連絡ください。