購入型クラウドファンディングの市場が活発になり、会員数、プロジェクト起案数ともに右肩上がりで増えています。
プロジェクト起案数が増えるとともにトラブルのリスクも増えることや、実際に炎上事例もあったことから、最近はプラットフォーム側の規制が厳しくなっています。
特に輸入代理商品や輸入OEM商品は、国産品に比べると審査が厳しい傾向にあります。
どのプラットフォームも、明確で詳細な審査基準を出しているわけではありませんが、申請時に求められることがいくつかあります。
ただ、クラウドファンディングの基準を満たす新商品であり、求められる書類等を出せば確実に審査を通すことはできます。
そこで、今回は輸入品でクラファンの審査を通すポイントについてお伝えします。
【この記事を読むことで得られるメリット】
- 輸入代理商品、輸入OEM商品の審査を通すポイントがわかる
- プロジェクトの申請に必要なものがわかる
Makuakeのプロジェクト審査基準は?
Makuakeは審査基準を明確に公開しているわけではなく、詳細を知ることはできません。
1-14. [実行者向け] プロジェクト実施の審査基準を教えてください。
A.恐れ入りますが、審査の基準は公開しておりません。
ご参考までに下記をご一読いただき、プロジェクト掲載について申込みフォームよりご相談ください。
※Makuakeヘルプページより抜粋
ただ、実際に物販クラファンを経験すると、Makuakeは、GREEN FUNDINGなど他のプラットフォームより審査が厳しめであることを実感します。
逆に言えば、Makuakeで審査が通れば、GREEN FUNDINGやCAMP FIREでも審査が通りやすいことになります。
Makuakeの場合、明確な審査基準がないとはいえ、海外からの輸入品のプロジェクト申請については、主に以下の条件があることを明言しています。
- 海外商品において日本市場独占契約を締結せず、日本市場での流通を実施すること
- 商品を製造委託する場合において、実行者が創出をした「アタラシイ」が認められない商品でプロジェクトを実施すること
※Impress Watch「Makuakeが基本方針発表。『海外輸入・OEM商品は明記する』」より
また、国内外の商品・サービス関わらず、クラファンの審査時には、以下のことを満たすことが求められています。
- プロジェクト実施に、法的に定められた資格・免許が必要な場合は、各種資格・証明書等の写しの提出が必要
- 誇張表現（世界初・独自開発・革新的等の表現）を含める場合は、＜証明できる書類＞の提出が必要
※Makuakeヘルプページより
これらをもとに、クラファン申請時に審査で気を付けるべきポイントについてお伝えします。
物販クラファンで注意したい審査の5つの重要ポイント
クラファンに申請したときの注意すべき審査のポイントについてお伝えします。
以下のことを前提としてメーカーと詰めの交渉を行い、商品ページの作成に進みましょう。
輸入品は必ず独占販売契約書を提示すること
「海外商品において日本市場独占契約を締結せず、日本市場での流通を実施すること」とあるように、海外商品のプロジェクトは独占販売契約書を提示しなければいけません。
知らないところで一般販売が開始されたり、別のクラウドファンディングで起案されたり、他の販路の流通を防ぐためです。
クラウドファンディングは、国内の市場にない新商品・サービス以外は起案できないという原則があります。
独占契約を結ばないとクラファンで起案できないことになりますが、海外メーカーとの交渉の際は、焦って契約を締結しないようにしましょう。
クラファン時のトラブルを防ぐため、以下の記事に書いたことを詰めて、疑問点を解消してから独占販売契約書を結ぶようにしましょう。
新商品と認められない商品でプロジェクトを起案しないこと
上記の「商品を製造委託する場合において、実行者が創出をした「アタラシイ」が認められない商品でプロジェクトを実施すること」とあるように、新商品と認められなければ審査は通りません。
どういうことかというと、先ほどもお伝えしたように、独占販売契約を結ぶなどして他の流通がない商品であることがひとつ。
もうひとつは、「商品そのものに新しさがあるかどうか」という点で、具体的には機能や素材、デザインで類似商品との違いが感じられるかどうかです。
要は「オリジナリティがなければ新商品とは認めません」ということです。
現在流行している中国輸入の簡易OEM商品を例にすると、わかりやすいかもしれません。
ほとんど既存の商品からの改良点がなく、ブランドだけ変えたようなOEM商品です。
この場合、多くはアリババやタオバオで酷似した商品が見つかりますが、そうなると間違いなく審査が通りません。
他の商品の模倣ではなく、機能や素材面で新しさがあり、オリジナリティのある商品を選ぶようにしましょう。
輸入規制をクリアしていること
輸入代理商品で気を付けないといけないのが、輸入規制です。
輸入規制をクリアできなければ、プロジェクトの申請以前に、そもそも国内に流通させることができなくなります。
PSEや技適など、基本的にはプロジェクトの審査で確認されますが、仮に通ったとしても認証がなければ販売できないので注意してください。
詳しいことは、次の記事をご覧ください。
サンプルを提示すること
メーカー交渉の際には、必ずサンプル品の提供を求める必要があります。
輸入代理品の場合は、トラブル防止の観点からサンプル品がなければクラウドファンディングの起案ができません。
有償か無償かは確認する必要はありますが、必ずサンプル品の提供は受けるようにしましょう。
色やサイズなど、違うバリエーションがある場合でも、サンプル品が1つでもほぼ問題ありません。
ただ、バリエーションはあった方が安心なので、2種類以上提供してくれる場合は、複数提供してもらってもいいでしょう。
各種エビデンスの提示
「誇張表現（世界初・独自開発・革新的等の表現）を含める場合は、＜証明できる書類＞の提出が必要」とあるように、商品ページに記載した訴求はエビデンスを求められることがあります。
虚偽表現、誇張表現とされた場合は景品表示法違反となってしまうためです。
そのため、商品ページの内容によっては必要なエビデンスが出てくることがあります。
景品表示法については、以下の記事に詳しく解説していますのでご覧ください。
例えば以下の表現をするような場合は、エビデンスや必要書類を揃えるようにしてください。
- 「絶対」「100％」
- 「世界初」「国内初」「業界初」
- 「独自開発」
- 「革新的」
- 「日本一」「世界一」
- 「No.1」
- その他数値に関するもの(200cc吸収、明るさ60W、充電時間5時間)
- 比較表を付ける場合
- 実験結果、検査結果などの記載がある場合
なお、美容・健康系や除菌系の雑貨品を扱う場合は、薬機法の広告規制も注意することがあります。
基本的には輸入規制の絡みでサプリメントや化粧品、医療機器の輸入品を扱うことはまずあり得ませんが、雑貨品も一部薬機法の広告規制に関わることがあります。
具体的には、病気や症状に関する訴求はできないので注意するようにしてください。
広告規制に関する審査は、以前よりかなり厳しくなっている傾向にあります。
そのため、数年前のプロジェクトではOKだった表現でも、今ではNGとなっている場合があります。
古いプロジェクトを参考にして、商品ページを作成する場合は注意してください。
【まとめ】必要なものを提出すればクラファンの審査は通る
以上、Makuakeを例にして、クラウドファンディングの審査では具体的に何を提示すればいいかお伝えしました。
クラファンの審査、特に輸入品については厳しくなっているのはたしかです。
しかし、今までにない魅力的な新商品と認められ、独占販売契約書やサンプル、エビデンスを提出すれば審査は確実に通ります。
今後も購入型クラファンの審査は今後も厳しくなると考えられますが、本記事でお伝えしたことを守れば基本的には問題ありません。
成田式物販・クラファンでは、審査が通るようにサポートしますのでご安心ください。
なお、物販クラファンについては、無料相談を随時受け付けています。興味のある方はお問合せフォームより気軽にご連絡ください。
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