技適の取得方法は、商品の無線機能を確認し、必要な認証の種類を選び、工場と登録証明機関で審査・試験を進める流れです。同じ仕様の製品を量産して輸入するなら、通常は工事設計認証を検討します。メーカーが取得済みと答えた場合も、番号・証明書・実物の表示を確認してから仕入れを決めます。
BluetoothやWi-Fiを使う海外商品を、日本で販売したい人に向けた手順です。
| 順番 | やること | 確認を終える目印 |
|---|---|---|
| 無線機能を調べる | 通信方式・周波数などを仕様書で確認する | 日本向けの認証について相談できる資料がそろう |
| 既存の認証を確かめる | 番号・証明書・表示写真を取り寄せる | 今回の製品に使えるか判断できる |
| 認証の種類を選ぶ | 1台ごとの証明か、量産向けの認証かを決める | 申請する者と対象が決まる |
| 審査・試験を進める | 工場から技術資料と試験用機器を用意する | 登録証明機関から結果が出る |
| 表示と量産品を確認する | 認証した設計との一致と表示を確認する | 納品する製品まで確認できる |
認証の制度と義務は電波法で定められています。技適マークがあれば、あらゆる場所・用途で自由に電波を使えるという意味ではなく、無線設備ごとの使用条件も確認が必要です。(2026-10時点・電波法第4条・第38条の24〜26)
1. 技適の要否は、電源ではなく無線機能から調べる
PSEと技適は別々に確認します。USBで給電する製品でも、BluetoothやWi-Fiで通信する機能があれば、電波法への対応を調べる必要があります。
商品ページを読む時点で、スマートフォンとの接続、無線リモコン、位置情報などの機能を拾います。ただし、機能名だけで認証の要否を決めず、実際に使う無線方式と周波数をメーカーへ確認してください。
| 商品の説明にある言葉 | メーカーへ確認する情報 |
|---|---|
| Bluetooth接続 | 対応する方式、使用周波数、無線モジュール、認証の有無 |
| Wi-Fi接続 | 対応する周波数帯、日本向け仕様、認証の対象範囲 |
| GPS・位置情報 | 位置情報の受信以外に、スマホや回線と通信する機能があるか |
| NFC・ワイヤレス機能 | 何を送受信する機構なのか、出力や周波数などの仕様 |
右の欄は問い合わせの準備項目です。この表に載っているから一律に技適が必要、あるいは記載がないから不要、という判定表ではありません。
機能の説明と技術仕様が食い違うこともあるので、仕入れる型番の資料をもらいます。複数の無線機能があれば、どれか一つの認証だけで全体の確認が済んだと思わないことです。
電源側の確認は輸入者向けのPSEの申請手順で進められます。扱う商品に必要な法規全体を整理するなら、輸入商品の認証・法規の一覧も併せて確認してください。
2. 輸入して量販する技適は、工事設計認証を検討する
技術基準適合証明は無線設備1台ごと、工事設計認証は設計と、その設計どおりの製品を作るための確認方法を対象にします。同じ商品を継続して輸入・販売する計画なら、まず工事設計認証として相談するのが実務的です。
| 比較する項目 | 技術基準適合証明 | 工事設計認証 |
|---|---|---|
| 主な確認対象 | 完成した無線設備1台ごと | 工事設計と、設計への合致を確認する方法 |
| 向く場面 | 少数の製品、評価用など | 同じ仕様の量産品など |
| 番号の扱い | 証明を受けた個体ごと | 認証された設計に基づく製品で共通 |
| 進める時の確認 | 対象台数と個体をどう試験するか | 工場が認証した設計どおりに製造・検査できるか |
工事設計認証では、認証後の製品も認証工事設計に合致させ、定めた確認方法による検査と記録の保存を行います。サンプルが試験に通ったところだけで終わらず、量産時の管理まで考える制度です。(2026-10時点・電波法第38条の24・25、総務省の制度の概要)
工場がすでに日本向けの認証を持っている場合は、新しく取り直す前に、その認証が今回の仕様を含むかを確認します。逆に、同じシリーズの認証があっても、今回の商品まで対象に入るとは限りません。
認証済みの無線モジュールを使っていると説明された場合も、その情報を登録証明機関へ渡してください。モジュール名だけで判断せず、組み込み方やアンテナを含めて、今の製品でどう扱われるかを確かめます。
3. 工場に技適を依頼する時は、申請者と必要資料を先に決める
工場に設計資料や試験の手配を頼めるなら、自分が一から集めるより進めやすくなります。ただし、工場に任せる範囲と、こちらが受け取る書類を決めてから依頼します。
最初に確認したいのは、日本向けの認証を進めた経験があるか、設計資料を用意できるか、認証を行う登録証明機関がどこかです。現地で試験を実施する会社と、日本の制度に基づく認証を行う機関が同じとは限りません。
| 決める項目 | 工場・登録証明機関へ確認すること |
|---|---|
| 申請する者 | メーカーと輸入者のどちらが認証を受けるか。その後の義務を誰が履行するか |
| 対象仕様 | 型番、無線方式、周波数、アンテナ、販売する国向けの設定 |
| 技術資料 | 仕様書、回路・構造の資料、写真など、今回の申込みで必要なもの |
| 試験用機器 | 必要な台数、試験時の設定や操作方法、発送先 |
| 量産時の管理 | 設計との一致をどう確認し、検査記録を誰が保存するか |
| 費用と日程 | 書類審査・試験・再試験・仕様変更をどこまで含むか |
| 完了時の受領物 | 認証書、番号、対象仕様、表示方法、保管する資料 |
これは依頼前の確認用の表で、全製品共通の申請書類一覧ではありません。正式な様式と必要書類は、対象の無線設備を扱う登録証明機関に確認します。(2026-10時点・総務省の登録証明機関一覧)
費用は、無線設備の種別や規格、試験の有無などで変わります。資料が不足している段階の見積もりなら、何がそろうと金額と日程が確定するのかも聞いておきます。
海外のFCC・CEなどの資料は、参考資料として確認先へ渡せます。ただし、それらのロゴがあることを、日本の技適を取得している根拠にはしません。日本で必要な基準に適合するかは、別に確認します。
メーカーとの役割を詰める時は、メーカー交渉の進め方も参考になります。日本で売るための資料提供や認証対応を、価格・数量の話と一緒に確認しておくと、契約後に依頼し直す項目を減らせます。
4. 技適取得済みの回答は、番号・書類・表示写真で確かめる
メーカーから取得済みと聞いたら、その返事だけで発注へ進まないことです。認証番号、証明書のPDF、実物にある技適表示の写真を受け取り、今回の型番と対応しているか確認します。
同じブランドの商品でも、型番や日本向け仕様が違えば、確かめる対象が変わります。会社が何かの認証を持っているかではなく、自分が仕入れる製品にどの認証が適用されるかを聞きます。
| 受け取るもの | 見る内容 |
|---|---|
| 証明番号・認証番号 | 日本の電波法に基づく番号か。どの種類の番号か |
| 証明書・認証書 | 認証を受けた者、型式、発行機関、対象となる仕様 |
| 実物の表示写真 | マークと番号が確認できるか。販売予定の製品の写真か |
| 製品の仕様書 | 認証した仕様と、今回出荷する仕様の対応 |
その後、総務省の「技術基準適合証明等を受けた機器の検索」で番号を調べます。番号の区分を選んで検索し、取得者や型式、証明した機関などを、受け取った書類と比べる流れです。(2026-10時点・総務省「技術基準適合証明等を受けた機器の検索」)
検索先は総務省の技適機器検索です。番号が見つかっても、現物との対応まで確認して終えます。番号が存在することと、その番号を今回の商品に付けてよいことは同じではありません。
検索で見つからない時は、入力した番号の種類と表記を見直したうえで、メーカーと発行機関へ確認します。検索結果だけで虚偽と決めたり、反対に口頭説明だけで問題なしと判断したりしない方がいいです。
工場へ資料を依頼するなら、次のように必要なものをまとめて聞けます。実際のやり取りの引用ではなく、確認項目をまとめた文面例です。
日本で販売予定の[型番]について、日本の電波法に基づく認証番号、証明書または認証書のPDF、実物の技適表示の写真を共有してください。今回出荷する仕様が、その認証の対象に含まれることも確認したいです。認証時から無線仕様などを変更している場合は、変更内容も教えてください。
資料を出せない場合は、確認が終わっていない状態として扱います。相手を責めるための確認ではなく、日本で売る判断に必要なものをそろえるためです。
5. 技適マークは、認証した設計と一致する製品に表示する
工事設計認証では、認証取扱業者が検査などの義務を履行した製品に、定められた表示を付けます。輸入者が別製品の番号を見つけて、同じような商品に貼ってよい制度ではありません。
表示を工場側で行う場合も、量産前に表示案を確認します。受け取った番号が正しく使われているか、実際に届く製品で表示を確認できるかまで見てください。(2026-10時点・電波法第38条の25・26)
画面による表示などもありますが、どの方法でもよいわけではありません。該当する製品で使える方法、表示する場所、必要な番号の扱いを登録証明機関に確認し、その内容を製造指示に含めます。
認証後に仕様を変える時も、工場の判断だけで出荷を進めないことです。認証した設計に関わる変更なら、同じ認証で扱える範囲かを先に確認します。初回だけ書類をそろえて、次のロットでは何が変わったか分からない状態を避けます。
6. 技適の確認は、販売者にも購入者にも必要な準備になる
技適を確認せずに売ることは、買った人が日本で適法に使えるか分からない商品を届けることになります。使用者に法令違反の問題が生じ得るからこそ、販売前に確認を終えておきたいです。
販売側に何の規定もないわけではありません。電波法は製造・輸入・販売業者に対して、技術基準に適合しない無線設備を流通させないよう努める義務を定めています。一定の要件では、勧告、公表、命令の規定もあります。(2026-10時点・電波法第102条の11)
総務省の流通抑止ガイドラインには、通販モールの運営者が適合性の情報を確認し、不適合な機器などの掲載を中止する取組も示されています。これは各サイトの審査に通ったら法令確認が不要になる、という意味ではありません。(2026-10時点・総務省の流通抑止ガイドライン)
クラファンは、支援を受けた後に商品を届ける販売方法です。認証の確認を出荷直前に残すと、進められないと分かった時には、すでに買う人が待っています。商品の魅力と同じ時期に、日本で使える仕様かも調べておく方が、販売の計画を立てやすくなります。
海外メーカーとの交渉からクラファンでの販売まで学びたい方へ、僕が運営する講座の案内として、無料セミナーの内容・日程を用意しています。
今ある候補商品について、まずメーカーに型番と無線仕様、認証番号を聞いてください。取得済みなら証跡の確認へ、未取得なら工場と登録証明機関への相談へ進めます。
成田光が運営する講座の案内
海外メーカーと組んで、日本で売る
輸入総代理×クラファンを学ぶ
海外の商品を見つけ、メーカーと交渉し、クラファンで販売する。この流れを学びたい方へ。物販総合研究所の「成田式クラファンメソッド継承WEBセミナー」を無料でご案内しています。
- クラファンLPテンプレート
- クラファンで売れる商品・売れない商品
- 知っておくべきクラファンルールBook
- 自由な時間を生み出すための2週間メルマガ講座

