購入型クラウドファンディングで、Makuakeでプロジェクトを立ち上げている方は多いと思います。
物販系を中心に、購入型クラウドファンディングのプロジェクトを起案するならMakuakeは候補として外せません。
しかし、Makuakeでもトラブルがまったく起きないとは限りません。
そこで、今回はクラウドファンディングのタスク順に、Makuakeを利用していてよく起こるトラブルについて解説します。
【この記事を読むことで得られるメリット】
- Makuakeを利用してよく起こるトラブルがわかる
- Makuakeのトラブルの解決策がわかる
【トラブル①】Makuakeの審査が通らない
物販系のクラウドファンディングを例にすると、大半の方はMakuakeかGREEN FUNDINGのいずれかを選ぶと思います。
リターン商品の相性や、これまでのプロジェクトの動向を考えて、Makuakeで出品するとします。
ただ、よく言われることですが、ここ数年はMakuakeの審査が厳しくなっています。
というのも、以前からMakuakeで出品されるリターン商品には、次のようなトラブルが相次いでいました。
- 商品の不良がある(特に輸入品)
- 商品の発送が遅延して、忘れた頃に到着する
- 転売商品っぽい(アリババやAliExpressで安価に買える商品と酷似している)
- 輸入規制のある商品がリターンになっていて規格上使えない
- LPで景品表示法や薬機法上グレーな表現が多い
このような背景から、Makuakeはリターン商品の新規性を厳しくチェックするようになり、さらにLPも厳しく審査されるようになっています。
上記で言えば、①~④がリターン商品に関することで、⑤はLPに関することです。
特に商品に関する審査は、海外メーカーからの輸入品が狙い撃ちされているところがあるので、以下の点でよく注意してください。
輸入規制のある商品は法的に定められた証明書類を提出する
言うまでもないですが、クラファンサイトに出品申請する際は、必要書類を提出する必要があります。
Makuakeでも、本人確認書類の他、特に輸入商品の場合は次の書類を必ず提出しなければいけません。
- 独占販売証明書
- サンプル品
- 法的に定められた各種証明書類を提出する
独占販売証明書やサンプル品については、仕入れ先メーカーとの取引の観点でも言うまでもないところです。
3つ目の法的に定められた証明書類の写しとは、輸入規制を突破する際に得た届出や認可の証明書類です。
PSE、PSC、技適、食品衛生法など届出が必要な輸入商品については、日本で販売できるように手続きを済ませるようにしましょう。
輸入規制のある商品を避けるという手もありますが、同じようにライバルの参入障壁になるので、狙い目のジャンルでもあります。
類似商品との違いがわかる商品をリターンとする
Makuakeでは昔、アリババやAliExpressで安価に買える商品と酷似しているような、転売っぽい商品が出品されたことで、商品の新規性を厳しく審査するようになっています。
とはいえ、類似商品がすでに一般市場に流通していればNGかと言われればそんなことはなく、1つでも機能面で差別化できる点があれば大丈夫です。
よく「amazonや楽天で似たような商品が安く売られているけど、クラファンでヒットするのか?」という質問を受けますが、大丈夫なことが多いです。
既製品を求めるamazonや楽天のユーザーと、新商品を求めるクラファンのユーザーは違いますから、価格比較してもあまり意味がありません。
類似商品が多くても、機能面で1つでも差別化できればMakuakeの審査でも十分通りますし、ヒットする可能性はあります。
これは、商品リサーチの話になるので、詳しくは以下の記事をご覧ください。
LPは景品表示法などの広告規制に注意する
景品表示法、美容・健康系であれば薬機法などの広告規制にも注意してLPを作らないといけません。
これは法律上の規制なのでMakuakeに限ったことではないですが、特にMakuakeは「疑わしき表現は罰する」姿勢が強いところがあります。
そのため、一見問題ないと考えられる表現でも、厳しく審査されてNGとされることがあります。
ただ、LPの内容を証明できるエビデンスを提示すればOKのこともありますし、悩ましい場合はキュレーターもアドバイスしてくれます。
そこまですれば、おそらく申請は通るとは思いますが、どうしても審査が通らず、修正で訴求力が弱くなるようであれば、GREEN FUNDINGなどの出品も検討が必要でしょう。
【トラブル②】支援が思うように得られない
Makuakeは他クラファンサイトに比べると集客力は高いですが、それだけに起案者も多いため、必ずしも支援が得られるとは限りません。
GREEN FUNDINGやCAMPFIREでも同じことが言えますが、ヒットすることもあれば、コケてしまうこともあります。
原因としては、商品力が弱いか、LPの訴求が弱いか、広告が弱いかのいずれになります。
言うまでもなく、LPに関しては、訴求力が担保できるように作成しないといけません。
それができるのは、基本的には商品について一番よく知っている起案者自身です。
なお、LPの作成については、以下の記事も参考にしてください。
類似商品のLPをそのまま真似しない
類似商品のLPを参考にするにしても、そのまま真似しては他の商品に埋もれるだけです。
そもそも、商品リサーチのときに、類似商品に比べて機能面で何が違うのか、商品のベネフィットは何かを把握したはずです。
類似商品のLPを参考にする際は、ただ単にLPの構成や掲載項目を真似するだけでなく、類似商品で書かれていない点も分析するといいでしょう。
例えば、「類似商品は耐熱性があまり強くなさそうだから、うちの商品でPRすれば差別化になる」と言ったものです。
類似商品のLPにつられて、自分の出品する商品のベネフィットを見失わないようにしましょう。
キュレーターからのアドバイスを参考にしつつ鵜呑みにしない
数多くのプロジェクトに慣れたキュレーターのアドバイスは心強く、LPの作成についてもアドバイスをしてくれます。
ただし、キュレーターのアドバイスは有益ではありますが、すべて正しいとは限りません。
商品の魅力についてよく知っているのは、プロジェクトを立ち上げた起案者自身です。
キュレーターのアドバイスをそのまま鵜呑みにするのではなく、自分が把握していることと照らし合わせて検討するようにしましょう。
ライティングを外注する際は商品のベネフィットをよく説明する
LPの文章に自信がなければ、ライティングを外注するという手もあります。
しかし、その際もご自身が商品のベネフィットや他商品との差別化ポイントをしっかり伝える必要があります。
「良い感じでお願いします」では、間違いなく意図したライティングにはならないので、1から10まで伝えるくらいで、丁寧に伝えましょう。
これは、デザインの外注でも同じことが言えます。
【トラブル③】リターンの発送が遅れてしまう
これもMakuakeに限った話ではないですが、メーカーの生産や発送が遅れ、発送予定日までリターンが提供できないことがあります。
輸入商品の場合は、コロナや戦争などで日本に届くのが遅れてしまうこともあります。
実際に支援者の不満でも、「リターンの発送が遅い」「リターンが届かない」といったものがよく見受けられます。
ただ、以下のように迅速に支援者に報告して、経過報告をすれば、大きな問題となることはありません。
- 遅延がわかった時点でMakuakeの活動報告に状況を投稿する
- マメに進捗状況を活動報告に投稿する
- キュレーターにも情報を共有して、場合によっては指示を仰ぐ
よほど大幅な遅延とならない限りは、支援者から「待っています!」「楽しみにしています!」と応援のコメントをもらえることが多いのでご安心ください。
【まとめ】解決できないトラブルはない
以上、Makuakeでクラウドファンディングを立ち上げた際に、想定されるトラブルと解決方法について解説しました。
どのクラファンサイトにも言えることですが、解決できないトラブルはありません。
何かトラブルがあったような場合は、本記事でお伝えしたことを参考にして、必要に応じて担当キュレーターに指示を仰ぎながら対応してください。
なお、物販クラウドファンディングについては、拙著「物販×クラウドファンディング実践大全」に詳しく掲載しています。
詳細なノウハウについてまとめていますので、興味のある方はぜひご覧ください。
また、物販クラファンについては、無料相談を随時受け付けています。興味のある方はお問合せフォームより気軽にご連絡ください。
最後までご覧いただきありがとうございました。