物販については、仕入れ先によって分類すると、次の3つに分けることができます。
- 国内の物販
- 輸入ビジネス
- 輸出ビジネス
いずれも仕入先と販売先が日本か海外かという違いで、本質的なところは大きく変わらず、基本的なノウハウは重なる部分が多いです。
とはいえ、仕入先や販売先の国が違うことで、特有のノウハウや注意点が出てくるのも事実です。
そこで今回は、国内の物販と比較しながら輸入ビジネスの特徴についてお伝えします。
【この記事を読むことで得られるメリット】
- 輸入ビジネスの特徴がわかる
- 輸入ビジネスの注意点がわかる
- 輸入ビジネスに対する思い込みが外れる
【輸入ビジネスと国内物販の違い①】言葉の壁
輸入ビジネスと国内物販の違いで、よく言われることのひとつが言葉の壁です。
物販に興味を持ったら、必ず一度は考えることでしょう。
たしかに輸入ビジネスは英語のECサイトなどを見ながらリサーチするので、「英語が理解できなくて大丈夫かな?」と考えるでしょう。
しかし、結論としては言葉の壁はほとんど気になりません。おそらく実際に輸入ビジネスを始めてみると拍子抜けするほどではないかと思います。
海外サイトをリサーチするにしても、Google Chromeの設定で日本語に翻訳された状態で閲覧することが可能です。
※こちらの記事に詳しく書かれています。
翻訳された海外サイトは、多少日本語がおかしいところはあり、最初は気になるかもしれませんがリサーチに支障は出ません。
海外メーカー仕入れでは、海外メーカーと直接メールをしますが、基本的にはGoogle翻訳やDeepL翻訳を使えば大丈夫です。
無料の翻訳サイトもだいぶ精度が高くなっています。
ただ、海外メーカーとは、ずっと型にはまったメールのやり取りを続けるわけではないので、翻訳の外注さんを探すのもひとつの手です。
クラウドファンディングなど海外メーカーと独占契約を結ぶような場合はZoomなどで打合せをすることもあります。
その場合は通訳さんを外注することで、スムーズに交渉が進みます。
メールの翻訳を担当する方が通訳もできると、交渉の背景を理解してもらいやすいでしょう。
特にクラウドファンディングは1回の売上額が大きいので、利益率は計算する必要はありますが翻訳・通訳の外注は検討しても良いでしょう。
【輸入ビジネスと国内物販の違い②】為替の影響
輸入ビジネスや輸出ビジネスでは、為替の影響が気になる方もいます。
たしかに円高では輸入は有利だが輸出は不利、円安ではその逆になります。
2021年現在の為替は1ドル110円程度で、10年前(2011年頃)に比べれば30円ほど円安になっています。
円安に動けば輸入の場合は仕入れ価格が上がるので、販売価格を上げることができなければ利益率が下がります。
輸入ビジネスのなかでも、単純な転売の場合は、販売価格をコントロールできないので、このような事態に陥りやすくなります。
しかし、独占契約のように同じ商品を売るライバルがいない状態であれば話は全然違ってきます。
独占販売が実現できれば、販売価格をコントロールできるので、為替の変動はあまり大きな問題になりません。
【輸入ビジネスと国内物販の違い③】輸入に関する法律
輸入ビジネスと国内の物販の違いというと、食品衛生法、電波法、PSE法、薬機法などの法律の制約でしょう。
たしかにこれは、国内の物販にはないハードルになってしまいます。
特に薬機法は、輸入規制のハードルを超えることは非常に難しいので、サプリメントや化粧品を売ることは難しくなります。
しかし、食品衛生法、電波法、PSE法に関しては、決して乗り越えられないハードルではありません。
しかもPSEや技適など、積極的に認証手続きに挑むライバルは少ないです。
そのため、最初は輸入に関する規制のないカテゴリーを選んでも良いでしょうが、敢えて規制のハードルを超えるチャレンジをしてみても良いでしょう。
輸入規制のハードルはデメリットと捉えられがちですが、差別化しやすいという点ではメリットと言うことができるでしょう。
【輸入ビジネスと国内物販の違い④】海外送料、関税・輸入消費税
国内の物販に比べて、輸入ビジネスで注意しないといけないのは、法律の規制の他に海外送料や関税・輸入消費税があります。
物販では利益率の計算は非常に重要になりますが、輸入ビジネスでは、海外送料や関税・輸入消費税を考慮する必要があります。
Excelで利益を計算できるシートを作って、抜け漏れなく計算しないと、これらの経費で利益率が下がる可能性が出てきます。
ただし海外の商品は、海外送料や関税・輸入消費税を差し引いても、国内商品より利益率が高いことが多いです。
特にクラウドファンディングは、販売価格をコントロールできるので、諸々の諸経費のハードルはさらに下がります。
【輸入ビジネスと国内物販の違い⑤】納期
国内から商品を仕入れた場合は、商品を注文してから1~2日で商品が自宅に到着することになりますが、どうしても海外では遅くなります。
特に転売だとメーカー直送というわけにはいかないので、どうしても長いと1ヶ月くらいかかることがあります。
そのため、転売の場合は国内商品を仕入れる場合よりも回転が悪くなり、資金繰りという点では不利になります。
海外メーカーから直接仕入れる場合は、転売よりは早くなる傾向ではありますが、それでも航空便では1週間~10日、船便では3週間~1ヶ月弱かかります。
そのため、余裕を持って発送手続きをしなければいけません。
クラウドファンディングでは、商品の発送はプロジェクト終了後になりますが、リターン提供までの期間は余裕を持って支援者に伝えておく必要があります。
【輸入ビジネスと国内物販の違い⑥】メーカーとのコミュニケーション
メーカーとのコミュニケーションは、せどりや転売にはあてはまらず、あくまでメーカー仕入れの場合に当てはまります。
国内メーカーであれば、直接会いに行くことができますが、海外メーカーでは、なかなか海外に行くというわけにはいきません。
また、国内メーカーの場合は電話がかかってくることがありますが、海外メーカーはまずありません。
先ほどもお伝えしたように、海外メーカーとはたまにzoomなどで打合せの場を設定するようなことはあります。
そうは言っても、国内メーカーに比べて直接会う頻度はかなり少なくなりますので、基本的にはメールでの交渉が多くなります。
国内メーカーでももちろん、メールでの交渉はしますが、やはり日本と海外では少し特徴が違います。
日本では好まれるメール文章が、海外では通用するとは限りません。
詳しいことは、次の記事に書いているので、併せてご覧ください。
【海外メーカー仕入れ全般】
【購入型クラファンに特化した場合】
【輸入ビジネスと国内物販の違い⑦】送金方法
輸入ビジネスは、送金方法が国内の物販と違い、海外送金が必要になります。
海外送金の手段は様々あり、手数料や送金方法で違いがあります。
詳しいことは次の記事をご覧ください。
【まとめ】輸入ビジネス特有の知識やノウハウを身に付ける
以上、国内商品の物販と比較しながら、輸入ビジネスの特徴についてお伝えしました。
- 言葉の壁は大きな問題ではなく、多くは翻訳サイトや外注で対応できる
- 転売は為替の影響を受けやすいが、独占販売になれば影響はない
- 輸入ビジネスは輸入に関する法律の規制がある
- 輸入ビジネスは海外送料、関税、輸入消費税がかかる
- 輸入ビジネスは注文から発送まで時間がかかるので、余裕を持って注文する
- 国内メーカーと海外メーカーではコミュニケーションの質が違う
- 輸入ビジネスでは海外送金が必要
今回は、輸入ビジネス全般の傾向についてお伝えしました。
ただ、同じ輸入ビジネスでも、欧米輸入と中国輸入のような輸入転売と海外メーカー仕入れ、購入型クラファンで特徴が違います。
この違いについては、以下の記事に詳しくお伝えしています。
購入型クラファンにご興味のある方の無料相談は随時受け付けていますので、随時お問合せフォームより気軽にご連絡ください。